晴天のなんとやら

ジャニーズを避けてきたアラサーが20周年の波にまんまと乗り、降りられなくなってしまったV6ブログ

なぜ、V6だったのか

これまでの20数年の人生は、ジャニーズアイドルを追いかることなく来ていた。
まぁ、今後もそうなることはないだろう。
あるはずがない。

それが半年前までの私。
ブログの説明にもあるように、避けるというのは語弊があるが「なんとなく気恥ずかしいし、なんか違う」という漠然とした感覚があったのだ。


小中学生の頃の私はコンプレックスの塊で、男子から女子として見られないように振る舞っていた。
男っぽく振る舞うとかではなく、面白いキャラに徹するという方向に。

だからだろうか。
女子っぽいものを好きになることが自分には合わない、恥ずかしいという意識が強かった。
なんとなくだが、その頃からジャニーズを好きになることに抵抗があったのだと思う。

同世代の他の女子と一緒にしないで。
私は他の子と違うんだから。

こんな感じ。
びっくりするくらい中二病じゃない、これ。笑


でも、そこは小学生の時に、金田一・銀狼怪奇ファイル8時だJというジャニーズ黄金期を体感した世代。
誰かを目当てで観ていたわけではなく、毎週観るのが当たり前というくらい面白くて、翌日の学校でもジャニーズの誰かしらの名前が話題に上がっていた。
もちろんV6も例外ではなく、学校へ行こう!・プープープー・伊東家の食卓は毎週欠かさず観ていた。
学校へ行こう!伊東家の食卓は、途中で離脱しましたが…)

TV番組だけでなく、歌だって男女問わずジャニーズの曲はみんな口ずさんでいた。
特に、SMAPKinKi Kids・V6は覚えやすくて人気だった。
「WAになっておどろう」なんて、長野オリンピック効果もあって学校全体で歌う機会がかなり多かったため、10代のうちは若干の苦手意識が芽生えたほどに歌い込んだ。


…書いていて改めて思うけど、本当に90年代後半のジャニーズってすごいな。
ドラマもバラエティも歌も、なんでも吸収してしまう小学生からしたらパワーが強すぎる。


とにかく、ジャニーズを好きになることが気恥ずかしいと思っていた私でさえ、V6のコンテンツはしっかりと楽しませていただいていた。
それでも、「私はV6が好き!」「V6の●●が好き!」にはならなかった。

まぁ、なんせチャラいのが好きではなかったもので。
森田剛三宅健のせいと集約されてしまいそうだが、それは否定出来ない。
唯一、清潔感のある格好良さで秘かにときめいていた岡田准一がいよいよチャラくなり始め、最終的に私の中では、【V6=学校へ行こう!で頑張る面白い兄ちゃんたち】というカテゴリーに収められた。


ジャニーズを観たり聴いたりしながらも、SPEEDから始まり、浜崎あゆみ→ゆず・19→ポルノグラフィティアジカン…というように、華麗にジャニーズをスルーしながら辿ってきた音楽遍歴。
そして、なんとなく「フェスで歌いそうなアーティストが好きだ!」という軸が定まって、社会人生活を過ごしていた。


そう。
2015年8月1日までは。


感の良い方は、この日付で分かるかもしれない。
この日、私はいつも通りにお風呂を出てTVを観ながらドライヤーで髪を乾かしていた。

そして始まった番組、それが「SONGS」だった。

本当に久しぶりに見る6人揃ったV6に、小学生時代の懐かしさが込み上げ、思わずドライヤーを止めていた。



うわっ、イノッチと岡田准一以外、久しぶりに観たかも。
あー、この曲懐かしいなぁ…
あ、笑ってー笑ってーって曲、なんか聞いたことあるかも。
トークで20年振り返る見せ方っていいねぇ…
森田剛三宅健って大人っぽくなったなぁ、印象違う。
三宅健って手話やってたの!!??
てか、森田剛…言う事が男前過ぎでしょ…
そりゃ、ひらパー兄さんもウルウルするよ(関西在住なもので、この印象が強い 笑)
なんか楽しそうに歌うなぁ、20年もやってるのに。
こんなに踊れるグループだったの!?
わ、なんか、この曲いい、好きな曲かも。(Sky's The LimitとWait for youを聴いた時)



ざっくり、こんな事を感じながら観終わった私は、ファンでもないのに何故だが涙ぐんでいた。

「尊敬」

一言で言えば、この言葉が近いかもしれない。


20年続けるということは、容易な事ではない。
大人になって自分自身も仕事をするようになったからこそ、強く感じたのかもしれない。

年代の違う彼らが、アイドルという仕事を続けるということ。
魅せ続けるということ。
どれだけの努力と、葛藤と、衝突と、我慢と、信頼の上で成り立つ今の姿なのか。
想像せずにはいられなかったし、笑いながら20年を振り返り、これからを語ることの出来る彼らが微笑ましくもあり眩しかった。


なんとなく好き、という状態から過去の動画を漁り、認識した。

V6は、アイドルだ。
今までもこれからも、アイドルだ。

平均年齢40歳で、ここまで歌って踊る。
パフォーマンスを追求する。
新しいV6の姿を手探りで可能性を見出していく。
なんとなく歌っているのではなく、それとなく踊っているのではなく、彼らはアイドルであり続けようとしている。

年齢を理由にパフォーマンスに手を抜こうと思えば、いくらでも出来るだろう。
歌だけで活動していくという選択肢だってあるはずだ。

けれど、彼らは様々な角度から可能性を探っている。


まだまだ。
まだいける。
もっと、魅せられる。




やるのも観るのも若い人のもの、とカテゴライズしていたアイドルという人たち。
当たり前だが、アイドルも千差万別。

V6は紛れもなく、王道の【歌って踊れるアイドル】だ。
時にはワイワイガヤガヤと、時には機敏に、時には大人の色気で艶っぽく。
様々な表情を見せる【大人の歌って踊るアイドル】だ。

その魅力にまんまとやられ、これからの新しい彼らを見続けたいと思った。
追いかけたいと思った。



個々での仕事で得た感覚や経験が、私が知らない間に、知ろうとしていなかった間にV6を進化させ続けていた。

学校へ行こう!で頑張る兄ちゃんたち】は、いつだってアイドルで在り続けていたのだ。
あの頃も、今も。

そして、これからも。